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結核に注意!長引くせきは赤信号!

1.結核の動向
かつて結核は死の病でした。しかし、医療の進歩、栄養状態や衛生状態の改善などにより、日本の結核は世界に例をみないほど激減し、克服された病気だとして関心が薄れてきています。
ところが、1997年から少しずつ結核患者数が増加し、厚生労働省は、1999年に「結核緊急事態宣言」を出して対策に力を入れた結果、2000年以降再び減少傾向になっています。しかし、今まで年間約28,000人の患者が新たに発生し、2,000人以上が死亡している、日本で最大の感染症の一つとして今でも重要な問題です。
その理由として次の3つが挙げられます。
  1. 若い頃に感染した結核菌が、免疫低下で活動し出したこと
     現在の高齢者は、結核が国民病だった時代に結核菌に感染している人がほとんどですが、若い頃に感染した結核菌が免疫力が低下したために活動を始め、発病するケースが増えています。新規患者の約4割が70歳以上の高齢者で、その割合は増加しています。
  2. 集団感染の存在
     結核が最も感染しやすいのは家族の中でですが、結核への関心が薄れてきていることに伴って、事業所・学校・病院などでの集団感染や院内感染が起こっています。集団の場で、しかも結核菌に出会ったことがない未感染の人が多い環境では、一時に何十人も感染する場合があります。
  3. 薬の効かない結核菌の出現
     現在、結核に良く効く2種類の薬があり、治療はこの2薬を中心に他の薬を加える治療法が中心になっていますが、これらの薬に耐性(つまり、薬が効かない)を持った結核が登場し、この菌に感染すると治療が難しくなります。
2.結核の感染・発病
結核は、人から人ヘ感染します。感染のほとんどは、結核菌を持っている人が、せきやくしゃみをしたときに飛び散るしぶきの中の結核菌を吸い込むことによって起こります。
ただし、菌を出している患者でも、きちんと服薬すれば、急速に出される菌の量は少なくなります。また、せきの回数も減るので、感染源としての危険は速やかに低くなります。
また、感染しても必ず発病するわけではありません。結核菌に感染することと、結核になる(発病する)ことは違います。結核菌に感染しても、発病するのは10人のうち1~2人で、大部分の人は発病しないで済みます。最初の感染後、結核菌は息をひそめて生き延びていて、年をとって体力や、病気に対する抵抗力が落ちたり、糖尿病が出たり、強いストレスを受けた時など、体力が衰えた時に再び暴れ出します。最初の感染から十数年、場合によっては数十年経ってからも発病することがあるので注意が必要です。高齢者の中で結核を発病する人が多いのは、ほとんどがこういった理由によるものです。
3.結核の発病
初期の症状は風邪に似ています。せきや痰が2週間以上続く、だるい、食欲がなくなり痩せてくる、微熱が続くなどの症状が現れたら、早めに医師の診断を受けるようにして下さい。症状が進んでくると、痰の中に結核菌が出てきて、これがせきやくしゃみでしぶきとなって他の人に移していきます。こうなる前に、早期発見・早期治療が大切です。
定期的に健康診断を受けることを心がけて下さい。
4.結核の治療
医師の指示に従って、複数の薬を6ヶ月から9ヶ月間毎日きちんと飲み続けることで、ほとんど再発することのないほど完全になおせます。
5.結核の予防
2005年4月から、BCG前のツベルクリン反応が廃止され、BCG直接接種となりました。0歳、1歳といった乳幼児が結核の感染を受ける前に、菌から体を守る力を強くして、感染しても結核になる可能性を下げ、重症化を防ぐために、生後3ヶ月を過ぎたらできるだけ早い時期に接種しましょう。
保健所は結核相談の窓口です。療養の相談のほか、結核に関するあらゆる相談窓口として利用できます。
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