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接骨院(整骨院)が違法まがいの無資格マッサージ?

癒しブームに乗り、接骨院整骨院)がマッサージ市場に参入しています。保険がきくとして、安くマッサージを行っている現状があります。
接骨院整骨院では、無資格でマッサージを行いながら、保険のきく別の病気を治療したことにする、いわゆる保険の不正請求が横行している感が否めません。
朝日新聞では、マッサージの有資格者「あん摩マッサージ指圧師」と接骨院整骨院で行われるべき業務の違いを指摘し、無資格マッサージに対して警鐘を鳴らしています。
以下に、朝日新聞に掲載された内容をご紹介します。
「資格」がなくてもマッサージ
「クイック」・接骨院が市場を拡大
疲れた体をもみほぐしてくれるマッサージの店が次々とできている。「クイックマッサージ」や「リフレクソロジー」を掲げる店に加えて、「健康保険がきいて安くなる」とアピールするところも増えてきた。癒しブームに乗って膨らむマッサージ業界。ところが、本格的にマッサージを学んで国家資格をとった人たちが追いつめられている。
「全身ほぐしで千円?安い」。11月中旬、東京都内の会社員女性(26)は、無料情報誌の広告にひかれて、その店を訪ねた。これまで受けたマッサージでは数千円はとられている。
雑居ビル内の店は、白っぽい内装で清潔感があった。ベッドに横たわり、20分ほど腰を中心にもんでもらった。受付で料金を払うと、「次回は保険証があれば安くなります」。病気でもないのに、保険がきくのだろうか。少し不思議に思った。
数日後。同じ無料誌に広告があった別の店にも行った。受付で申し込むと、なぜか自分の氏名がすでに知られている。店をチェーン展開していて、数日前に行った店は系列店なので、氏名が登録されているという。
帰り際に、やはり保険証のことを告げられた。その後、持参して行ったら、腰痛になった日時と原因を書くよう求められた。迷っていると、「ジムに行ったなら、その時にひねったことにしますよ」。意味がよくわからなかったが、うなずいた。
店で渡されたカードを見て驚いた。「診察券」とあり、店名にも「接骨院」と書いてある。接骨院に通ったのは、肩を脱臼した高校生のとき以来だ。「接骨院もこういうマッサージをするなんて知らなかった」
同じ年ごろの友人たちに話すと、「もっと安いところがあるよ」。それぞれインターネットや口コミで、お気に入りの接骨院を見つけているらしい。
接骨院で保険がきくのは、治療にあたる柔道整復師に医療費(健康保険)の請求が認められているからだ。ただし対象は、骨折、脱臼、ねんざ、打撲、肉離れの五つのケガの治療のみ。単なる肩こりや腰痛のマッサージで保険がきいたなら、ケガの治療と偽って保険請求された可能性が高い。社会問題化している「接骨院の不正請求」だ。
名古屋市昭和区の接骨院は看板に「マッサージ、カイロプラクティック、アロマセラピー」と書いていた。接骨院の広告は法律で厳しく制限され、看板やチラシには、院の名称や住所など基本的な情報しかのせられない。しかし院長は「仕事帰りの30~40代の人はマッサージを求めて来ることが多い。患者のためにも、こういう看板は必要だ」と主張する。
業界団体の愛知県柔道整復師会は昨年10月から、こうした違法性の強い広告を集め、保健所に通報している。すでに40件以上の情報があるという。
違法まがいのアピール合戦の背景にあるのは過当競争だ。柔整師の養成学校は、この10年で7倍に急増。その卒業生たちが次々と開業している。
こうして膨張する接骨院に若い利用者が通う。医療費の内訳では、40代以下が4割強を占める。後期高齢者医療制度に引き継がれた老人保健でも、医療費支給額の全体がほぼ横ばいのなか、接骨院への支給額は減り続けている。これに対し、中小企業の現役サラリーマンが入る政府管掌健康保険(現・協会けんぽ)からの支給額は03年度から伸びる一方だ。
沖縄県では、政管健保から接骨院への医療費支給額が06年度に前年比20%増、07年度も26%増と2年続けて大幅に伸びた。地元の接骨院は、本州から進出してきた接骨院チェーンが原因の一つとみている。
そこで数カ月前までアルバイトをしていた男性は「ケガの治療なんてほとんどない。みんな肩こりや腰痛」と振り返る。男性がいた接骨院では、バイトも白衣を着て、患者にマッサージをしていた。「僕らがやったマッサージを、院長が保険請求していたかは知らない。でも、保険がきくことを売りに患者を集めていたから……」
あん摩さん苦境
接骨院の「マッサージ店」化には別の問題もある。
「接骨院は私たちとは違う資格。なぜ私たちの患者を奪うのか」。東京都葛飾区のあん摩マッサージ指圧師の男性(56)は周りに接骨院が次々とできる現状にため息をつく。生まれたときから目に障害があり「あん摩さんになる以外、考えられなかった」。4年前、駅前に開業。最近、ふらっと来る患者に「保険がききますか」とよく聞かれる。「医師の同意がないとダメ」と答えると「じゃあ、いいです」と立ち去ってしまう。
板橋区の自宅で開業する男性(70)は「接骨院と競争なんてできない」と嘆く。全盲なので外に出てチラシを配るのは難しい。1人で書類も作れないから保険請求も断念している。患者は月に20~30人で、ピーク時の10分の1だという。
視覚障害者は江戸時代からマッサージで生計を立ててきたといわれる。近年、視覚障害者らが反発してきたのは「クイックマッサージ」や足の裏などを刺激する「リフレクソロジー」だった。これらの店は癒しを前面に出し、若い人たちの支持を集めた。矢野経済研究所の推計によると、市場規模は右肩上がりで伸び、08年は1730億円と予測している。
その成長市場に接骨院業界が「参入」してきた格好だ。視覚障害者にとって泣きっ面に蜂。この10年で1万増えて3万軒を超えた接骨院を尻目に、あん摩マッサージ指圧師として働く視覚障害者は3万3千人から2万5千人まで減った。
法律によると、医師以外でマッサージを商売にできるのはあん摩マッサージ指圧師だけだ。リフレクソロジーの最大手とされるRAJAの藤田桂子社長は「私たちの技術は心を快適にする癒しの一種。健康を回復するための治療であるマッサージとは別物」と説明する。一方、日本柔道整復師会は「私たちは医療としてケガを治すから保険請求できる。マッサージに似た治療法もあるが、単なる肩こりや腰痛に慰安的なマッサージをして医療費を使うのは言語道断で、許してはならない」と話す。
参考情報:厚生労働省によると、公的健康保険から接骨院に支払われた医療費は98年度の2542億円から増え続けており、08年度には3212億円に達した。
マッサージ業界
異変
あん摩マッサージ指圧師
■国家資格で、マッサージを商売にできる
■視覚障害者が4分の1を占める
■医師が同意した治療なら、健康保険を請求できる
接骨院(整骨院
■国家資格の柔道整復師が開業する
■骨折やねんざなどのケガを治療すれば健康保険を請求できるが、単なる肩こりや腰痛へのマッサージで請求するのは違法
■「整体」や「カイロ」は別物で、いずれも国家資格ではない
クイックマッサージ、リフレクソロジー
■国家資格ではなく、開業者数は不明
■「タイ式」「足裏」など、さまざまな種類があるが、いずれも法律の定義はない
■人体に害を及ぼすおそれがあるとみなされれば、「無免許マッサージ」として警察の取り締まりの対象に
(2008年12月13日付の朝日新聞より引用)
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テーマ : 暮らし・生活
ジャンル : ライフ

tag : 接骨院 整骨院 あん摩マッサージ指圧師 マッサージ 不正請求

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